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MAKANAI

ーまかないごはんー

ひとことに<まかないごはん>と言っても、それは飲食店主のスタッフを思いやるキモチ と、料理開発など、食べ物への深い愛が詰め込まれた究極の料理だと考える。そこから 広がる無限の可能性をフードアナリストの田部ひとみが厨房を覗き見し、料理だけでは なくそのお店の核となる大切なタカラモノ達をも紹介していきます。

 

・クラウン コーヒー

コーヒー、アート、ときどき音楽。クリエイティブな糸島を創り出すコーヒー店。糸島市芥屋。日本三大玄武洞の1つに指定されている芥屋の大門。その芥屋で赤いガレージが海を眺める。地元で旅館も運営している貫禄あるファッションニスタが、知人の飲食店エリア内に出店したのはコーヒーショップ<クラウン コーヒー>。いくつかのガレージ店舗が集うこのエリアを彼らは「ITOSHIMAPICNIC VILLAGE」と呼ぶ。海が青い時間からオレンジ色に変わるまでの時間まで、海に訪れる観光客をコーヒーでもてなす。アートとコーヒーがテーマの店内はクリエイティブな空間。県外から出張で訪れるビジネスマンも、福岡市内での宿泊ではなく、糸島市内で宿泊し、この芥屋に訪れ癒しも求めにくるとか。地元密着型の<クラウン コーヒー>では地元糸島のゆるキャラの誕生パーティを開催。市長や地元の人など100人単位で訪れた。また、店舗向かいの土俵では台風の風止め・五穀豊穣を祈願した風止め相撲が開催されたり、地元の人が集い、笑顔をデザインするスポットになっている。また音楽イベントなども地元のワカモノと一緒に企画・開催。これからの糸島の未来の1ページを創り出す重要な存在になっている。観光客の足は海へ向かうが、このエリアの前にくると人々の歩くテンポはゆっくりに。音楽、アートそれに、厳選されたコーヒー豆とともに、糸島での正解のないライフスタイルを大きな海のように、大らかなココロで今日も行きかう人々の笑顔を見守る。

 

 

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鯛茶漬け御膳

 
クラウン コーヒーから歩いて20歩程度。ピクニックビレッジを管理している敷地内の「大門茶屋いろり」のまかないを一緒にいただく。海の見える街で、海風を感じながら食べるこの日のまかないは「鯛茶漬け御膳」。新鮮なその日の魚をよりおいしくいただく食事中BGMは波の音、風の音、鳥や虫の鳴き声。最幸のひととき。憧れの非日常でもあり、日常でもあるこの糸島ライフスタイル。地元のワカモノは恵まれた自然とおいしく生きている。

 

information 

クラウンコーヒー

糸島市志摩芥屋741-1

☎︎ 090-9567-2337 open-close/12:00-18:00

PHOTO / HAJIME MATSUMOTO (hpc)

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ーまかない案内人ー
田部ひとみ・フードアナリスト
日本フードアナリスト協会主催の食の親善大使2016年度<食のなでしこ>コンテストにおいて全国1,000人の応募の中から6名中西日本で唯一受賞。福岡のFMラジオ局で全国のお土産品、加工品を900品以上紹介。食と伝統の融合をテーマに、九州のヒト・コト・モノを食のフィルターを通して発信。テレビ・ラジオ・雑誌、イベント等で活動中。目指すは地域の魅力発掘・美味しいお宝発掘ハンター。