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九州プリズム!

enjoy the food story

食 ×ファッション!地域のヒト、コト、モノにワンモアラブ。ファッションと食が融合する希望の光。
確かめていたいこれまでの九州。感じていたい新しい九州。フードアナリスト田部ひとみが、“食”とファッションを繋ぐ。

 

第一回「まるなか本舗かまぼこ」

 

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ピアス ¥7900 (トイロ|ワナ) ネックレス ¥5200 (シャネナ|ワナ) 

 

 

第一回「まるなか本舗かまぼこ」

 

サブキャラがメインキャラになってもいいじゃない。正月や大晦日に一番売れる“かまぼこ”が今回のテーマである。かまぼこが世にうまれて昨年で900年。あったら嬉しい、無いと寂しいそんな存在のかまぼこは、実は900年もの歴史を見てきた。 

そんなかまぼこと向き合ってみる。いつでも手に入れることができるという身近な食べ物。想像をかき立てるのはご自分でどうぞと言わんばかりにシンプルなビジュアル。そもそもこのビジュアルに“かまぼこ”という名前をつけた瞬間に立ち会ってみたいと思った。900年前にタイムスリップしてみよう。、かまぼこのビジュアルはきりたんぽのような形をしていた。その形が“がまの穂”という植物に似ていたことが由来。最初に食べ物に名前を付けるヒトに自分もなってみたいものだ。もし、自分だったら、最近よく見かける横文字のおしゃれな食べ物のように名前を付けていたりして?この4つの音で付けられた“かまぼこ”の響きは、私の想像をどんどんかき立てていく音になっていく。スーパーに行ってもかまぼこを手にとらなくなった。かまぼこが何からできているか知らない。そんなワカモノが増えてきているのが悲しき現状だ。これからの夏、カラダを引き締めたいと考えている読者がいるならば、かまぼこの魅力は知っておいた方が良い。かまぼこは主に白身魚のすり身で出来ている。あの板についた食べ応え満点の板かまぼこ一本で100カロリー前後くらい。こんにゃく、豆腐、ヨーグルトいろいろなヘルシー食材がダイエット食品として取り上げられているが、ダイエット時に不足しがちなカルシウムが入っているかまぼこはこれからも美容の面でも押さえておきたい最高の食材である。  

もちろんダイエット中もバランスよく栄養を取るべきだが、ちょっと小腹がすいた時にはおすすめしたい。洋服の素材にも特徴があるように、かまぼこもメーカーによる特徴を見つけ始めると面白い。日本一のかまぼこ消費量の長崎県。長崎県を本拠地として全国で人気のまるなか本舗のかまぼこはずしっと重く、モチモチッとやわらかく気品がある。淡泊で素朴で優しい味。まるなか本舗のかまぼこを入り口に、気付けば“かまぼこ”が私の中ではサブキャラではなくメインキャラになっていた。  

もし、これが洋服だったら。そんなイメージまで浮かび、かまぼこをドレスにしてみる。900年も“かまぼこ”に歴史があるのは、シンプルな美しさに加え、まだまだ多くの可能性があるから。かまぼこの計り知れない魅力を知ってしまったからには自分なりのかまぼこに対する特別感を当たり前のように楽しみたいものである。

 

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information 

まるなか本舗博多店

福岡市博多区博多駅 中央街マイング1F

☎092-441-6566

ワナ ☎080-3374-6754

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Tabennet 
“九州”のおもしろさは地域のヒト・コト・モノである。まだ見ぬ、まだ知らずの地域の魅力を食のフィルターを通して発信するTabennet(たべんねっと)がLIRY読者にお届けする独自の世界感。食の情報発信の専門家「フードアナリスト」田部ひとみが伝えたい九州の食。

PHOTO / HAJIME MATSUMOTO (hpc)
HAIR & MAKE / AYANO URA (hairmake FULL)
MODEL / SARAH TSUTSUKI (A-LIGHTS)
EDIT / HITOMI TABE (TABENNET)